ロスオデ短編おもろ!

永遠を旅するもの・・・・面白い。うる・・・てくるのがあります。今回はそれを紹介
(違法だよな・・・これ)





光の雨



「もうすぐ、光の雨が降るよ」
少年は海を指さして言った
「光の雨?」
カイムが聞き返すと、少年は「そう、夜中になると、海のずっと沖のほうに降るんだ」と答え「とてもきれいなんだよ」と屈託なく笑った。
「光の雨、か・・・・・・」
「あんちゃんも今夜、見てみるといいよ。ほんとにきれいなんだ」
少年は生れてから十年間、一度も島の外に出たことがなかった。
少年が暮らしているのは、丸太舟で出かける漁と、森の果実を収穫すること以外には生計をたてるすべのない、小さく、そして貧しい島だった。夜明けとともに目覚め、満天の星を眺めて眠る、単調な毎日―それがなににも勝る幸せだということを、少年はまだ、知らない。
「あんちゃん・・・・・・」砂浜にペタンと座った少年の横顔は、月明かりに照らされて、艶やかなチョコレート細工に見える。
「光の雨が降るところに、大きな島があるだろう?おいら知ってるんだ、そこはこの島よりもずっとにぎやかで、きらきら輝いてて、おいらには想像もつかないほど美味いものやきれいなものが、あふれかえってるんだろう?知ってるんだ、おいら、ちゃんと」
カイムは黙って苦笑する。
水平線先にあるのは、大きな島―というより、広大な大陸だ。カイムは四日前まで、そこにいた。貨物船の船底で三昼夜揺られ、島を渡ってきた。
「知ってるけど・・・・・・おいら、見たことない」
少年の声が沈む。
うつむくと、月明かりが顔から逸れて、褐色の肌は夜の闇に溶け込んでしまう。
「行ってみたいのか?」
カイムは訊いた。
「あたりまえさ」
少年は即座に答え、「この島の子どもたちは、みんなそうだよ」と付け加えた。
「みんな、島を出ていくんだな」
「そうさ、男も女も自分の力で働けるようになったら島を出て、『あの国』に行くんだ。おいらも、あと五年・・・・・・三年もすればだいじょうぶさ、あんちゃんが乗ってきた船においらも乗って、『あの国』に行って、がんばって働いて、美味いもの腹一杯食ってやるんだ」
少年はまた顔を上げた。
海を見つめる目が、輝いていた。
夢と希望に満ちたまなざしだった。
だが、少年はまだ「あの国」のことを何も知らない。この島にいるかぎり、なにひとつ知ることはできない。
少年と同じように夢と希望で目を輝かせて海を渡った若者たちは―誰一人として戻ってこない。
少年は言うだろう「そりゃあ決まってるさ、『あの国』は楽しいんだから、わざわざ戻って来る必要なんてないんじゃないか」と。
少年は信じているのだろう。「あの国」で待ち受けている幸福を。
けれど―少年は「あの国」のことを、何も知らない






なんか黒服に狙われそうなんでこれくらいにしときます。
最後、ぶわって来ました。続きが知りたい人は買ってください。結構安いです。


んじゃまたPeace!



2008.01.22 | Comments(2) | Trackback(0) | 移し書き

コメント

ここコレ…いいの!?wいいの!?w
知らんですよ、追われる身になっても!w

2008-01-23 水 19:57:33 | URL | しいな #3iNXO6Ik [ 編集]

もし追われる身になったら助けてくれw

2008-01-25 金 18:33:07 | URL | サブ #- [ 編集]

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